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JST/JICA:地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS)

さくらサイエンスプランを開催しました

 さくらサイエンスプラン(科学技術振興機構事業)として、交通研究を通じて、タイと日本の学生の国際交流を促進するオンラインプログラムを実施しました。日本側からは、香川大学、中部大学の学生3名が参加し、タイ側はAsian Institute of Technology(AIT)、Chiang Mai University、 Kasetsert Universityの学生計9名が参加しました。

 今回のプログラムでは、11月に開催されたキックオフセミナーは紀伊雅敦教授(香川大学)からの挨拶から始まり、その後、参加者が自らの大学の紹介を行い交流を深めました。また、宮崎浩之特任助教(東京大学)から研究計画の創り方に関する講義が行われ、実際に研究計画を立てました。キックオフセミナー終了後、参加者は一か月に渡りオンデマンド教材を用い、交通シミュレーションの利用方法などを学びました。疑問点などは随時開催されるオンラインミーティングで各大学と交流しながら解決をしました。そして、各大学ごとに実際に交通シミュレーションを用いた研究を進め、12月のオンライン発表会でその成果を発表しました。

研究成果の発表会

 2020年12月23日、タイと日本の大学生が交通シミュレーションを使った研究発表をオンラインで行いました。本発表会では参加者が研究計画を発表し,各大学の教員によるレビュー・フィードバックを行いました。紀伊雅敦教授(香川大学)のとVarameth Vichiensan准教授(Kasetsert University)が進行を行い、計17人が参加しました。短期間でまとめた発表内容は、時事問題をタイムリーに反映しており、レビュー会で高く評価されました。例えば、AITのグループは、プーケットで津波が発生した場合、避難時にどのような交通渋滞が発生するのかシミュレーションを行い、Chiang Mai UniversityはチェンマイにおけるCOVID-19 発生前と発生後の交通需要分析の発表しました。本プロジェクトメンバーとして、タイから中部大学へ留学しているWitsarut Achariyaviriyaさんは、時間効率だけを重視した生活様式から、新しいワークライフバランスを保った生活様式、つまりQuality of Life (QoL)の向上を意識したフレキシブルな生活様式が、どのように交通渋滞低減に資するのかを発表しました。

AITグループの津波避難時のシミュレーションに関する発表
Chiang Mai UniversityグループによるCovid-19前後の交通需要分析に関する発表
中部大学グループによるQOL向上の生活様式の交通需要負荷への影響に関する発表

Varameth Vichiensan准教授によるフィードバック