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JST/JICA:地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS)

EAJ中部レクチャーでの講演

2021年3月26日、公益財団法人日本工学アカデミー中部支部主催の第12回EAJ中部レクチャーの講師として、プロジェクトリーダーである中部大学林良嗣教授が、「QOL-MaaS beyond MaaS 個人のQOL向上と地球社会環境負荷削減を両立させるポストCOVID-19社会の活動~モビリティ統合設計サービス」というタイトルで、本プロジェクトの研究成果を中心とした講演を行いました。なお、本レクチャーは、JST、JICAにも後援をいただいております。

林良嗣教授による講演
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MaaSは、公共交通やシェアリングモードを1つのプラットフォームで結びつける、フィンランドで生まれたサービスですが、既に公共交通も満員状態が続いているアジアのメガシティにそのまま導入しても通用せず、本プロジェクトが解決したい課題の1つである「交通混雑の解消」への対応は困難です。そもそも、朝夕のラッシュといった交通混雑が発生するのは、勤務時間が固定化されており、また都心のオフィスに出社して仕事をするということが常識となっているからです。QOL-MaaSは、1日のQOLが最大となり、かつ地球環境負荷を含めた社会的なコストが最小となる活動と移動時間帯を統合したプランを提供することを目指しているものであり、またこれはCOVID-19パンデミック下、およびポストCOVID-19パンデミック社会においても有用であるということが講演の趣旨でした。

また、その後の質疑応答では、参加者から、本プロジェクトの進捗状況や、研究に必要となるデータの入手可能性、これまでのQOLを用いた評価事例といった質問がなされ、活発な議論が行われました。